COLUMN / マンション建替え

マンション建替えの進め方|検討開始から完成までの流れと費用

公開日 2026.06.22 / 株式会社ジェスコン

「そろそろ建替えを考えたいが、何から手をつければいいのか分からない」——築年数の経ったマンションの管理組合から、最も多くいただくご相談です。本記事では、マンション建替えの全体の流れを、検討開始から完成・入居までの段階に沿って整理し、費用の目安や合意形成のポイントまで分かりやすく解説します。

マンション建替えとは

マンション建替えとは、老朽化した既存のマンションを取り壊し、同じ敷地に新しいマンションを建設することをいいます。耐震性能の不足、設備の老朽化、バリアフリー対応の遅れなど、改修(大規模修繕)では解決しきれない課題を、根本から解消できる手段です。

特に、容積率に余裕がある敷地では、建替えによって住戸数を増やし、増えた住戸(保留床)を売却することで、区分所有者の費用負担を抑えられる可能性があります。これが建替えを現実的な選択肢にする最大のポイントです。

建替えの進め方|5つの段階

① 検討・発意の段階

有志や管理組合の理事会が中心となり、「建替えを検討すべきか」を議論します。建物の老朽度調査、耐震診断、修繕との比較などを行い、勉強会や説明会を通じて区分所有者の関心を高めていきます。この段階で、専門家(コンサルタント・設計事務所)への相談を始めるのが一般的です。

② 計画・合意形成の段階

建替え推進決議を経て「建替え準備組合」を設立します。事業協力者(デベロッパー)の選定、事業計画案の作成、概算の費用負担額の提示を行い、区分所有者の理解を深めます。最も時間と労力がかかる段階であり、丁寧な情報共有が成否を分けます。

③ 建替え決議

区分所有法に基づき、区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成で「建替え決議」が成立します。決議後は「建替組合」を設立し、法的に事業を進める主体となります。

④ 権利変換・解体

従前の建物の権利を、新しい建物の権利に置き換える「権利変換」手続きを行います。完了後、既存建物を解体し、仮住まいへの引越しが必要になります。

⑤ 建築・再入居

新しいマンションを建築し、完成後に区分所有者が再入居します。保留床は分譲・賃貸として活用され、事業の収支に充てられます。

建替えにかかる期間と費用の目安

検討開始から完成・入居まで、一般的に5〜10年程度が目安です。費用は建物の規模・構造・立地によって大きく異なりますが、容積率に余裕があり保留床を売却できる場合、区分所有者の追加負担を大幅に圧縮できるケースもあります。逆に、敷地に余裕がない中小規模のマンションでは、負担額が課題になりやすいのが実情です。

こうした中小マンションでも実現性を高める方法として、後述のコーポラティブ方式による自主建替えが注目されています。

建替えと大規模修繕、どちらを選ぶか

必ずしも建替えが最善とは限りません。築年数が比較的浅く、構造躯体が健全であれば、大規模修繕やリノベーション、あるいは「リファイニング建築」(建替えずに再生する手法)の方が、コストと時間の面で合理的な場合もあります。重要なのは、建物の状態と区分所有者の意向、そして事業性を総合的に判断することです。

まとめ|まずは現状把握から

マンション建替えは、長い時間と多くの関係者が関わる事業です。だからこそ、早い段階で専門家を交え、「建替え・修繕・再生」のどの道が自分たちのマンションに最適かを見極めることが、遠回りに見えて最短の進め方です。

よくある質問
Q. マンション建替えにはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 検討開始から完成・入居まで、一般的に5〜10年程度が目安です。合意形成に時間を要するケースが多く、準備組合・建替組合の設立、事業計画の策定、権利変換、解体・建築の各段階を踏みます。
Q. 建替えの費用は誰が負担しますか?
A. 基本は区分所有者の負担ですが、容積率に余裕がある場合は、増えた住戸(保留床)を売却することで住民負担を大きく軽減できる場合があります。
Q. 建替えに反対する住民がいる場合はどうなりますか?
A. 区分所有法では、区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成で建替え決議が成立します。反対者には売渡請求の制度がありますが、実務上は丁寧な合意形成が最も重要です。

マンションの建替え・再生、まずはご相談ください

株式会社ジェスコンは、都心の中小マンションの建替え・再生・リファイニングを支援しています。現状把握から最適な選択肢のご提案まで、お気軽にどうぞ。

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